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うつ病で障害年金は受けられる?対象となる考え方と、準備の進め方

うつ病で障害年金は受けられる?

「うつ病でも障害年金の対象になると聞いたが、自分の状態でも該当するのだろうか」
「調べてはみたものの、専門用語が多くて読み進められない」
「そもそも、自分はそこまで重い状態ではない気がする」

うつ病や双極性障害で通院を続けている方、あるいはそのご家族から、福岡市博多区の当事務所にこうしたご相談をいただきます。調べること自体が負担になっているという声も、たびたび伺います。

結論、うつ病も障害年金の対象となり得る傷病です。ただし、病名がついているだけで受給が決まるわけではありません。

判断されるのは、病名ではなく障害の状態です。加えて、初診日と保険料の納付状況という前提条件があります。この3つが揃って、はじめて審査の土台に乗ります。

この記事では、その3つの柱を整理したうえで、等級がどのように見られているのか、そして準備として何をすればよいのかを、順を追ってご説明します。


「自分はそこまで重くない」と感じている方へ

本題に入る前に、一つだけお伝えしたいことがあります。

ご相談にいらっしゃる方の多くが、ご自身の状態を実際より軽く見ています。

  • 「動けない日もあるが、家族がいるので何とかなっている」
  • 「家事はできているから、大丈夫なほうだと思う」
  • 「もっとつらい人がいるので、自分は違う気がする」

しかし障害年金で問われるのは、他の方との比較ではありません。ご自身の日常生活が、どの程度の負担や援助を伴って成り立っているかです。

家事ができていても、途中で中断してしまう、極端に時間がかかる、家族の声かけがないと始められないという状態であれば、それは「支障なくできている」のとは異なります。

まずは、ご自身の現状を正確にとらえるところから始めてください。


対象になるかどうかを左右する、3つの柱

障害年金を検討する際は、次の3点を順に確認していきます。

柱1:初診日がいつか

初診日とは、一般に、その傷病について初めて医師等の診療を受けた日を指すとされています。

この日付によって、どの年金制度から請求することになるかが決まります。

  • 初診日に厚生年金に加入していた場合 … 障害厚生年金の対象となり得ます
  • 初診日に国民年金に加入していた場合 … 障害基礎年金の対象となり得ます

うつ病の場合、確定診断より前に、不眠や倦怠感で内科等を受診しているケースが少なくありません。 その受診が初診日にあたる可能性があるため、症状が出てから最初にかかった医療機関までさかのぼって整理する必要があります。

柱2:保険料の納付要件を満たしているか

保険料を納めていたかどうかが、初診日を基準とした一定の期間で確認されます。

要件の具体的な内容と、これに関する特例の取扱いは、制度改正により変更されることがあります。 ご自身が満たしているかどうかは、年金事務所で納付記録を確認するのが確実です。

なお、初診日が20歳前にある場合は、保険料の納付を前提としない仕組みが設けられています。ただしこの場合、所得による支給の制限があります。

柱3:障害の状態が基準に該当するか

3つ目が、障害の状態です。ここが審査の中心となります。

うつ病を含む精神の障害では、日常生活をどの程度送れているかという観点から評価されます。 具体的な項目は診断書の様式に定められており、食事、清潔の保持、金銭管理、通院や服薬、他人との意思伝達、身辺の安全保持、社会性といった側面から確認されます。


等級はどのように見られているのか

病名では決まりません

「うつ病だから◯級」という決まり方はしません。 同じ診断名でも、状態によって結果は異なります。

そのため、当事務所でも「うつ病なら何級ですか」というご質問に対して、一律の目安をお示しすることは差し控えています。不確かな見通しをお伝えすることが、かえってご負担になるためです。

3級は、初診日に厚生年金に加入していた場合に関係します

障害年金の等級には1級・2級・3級がありますが、3級は障害厚生年金にのみ設けられている等級です。

つまり、初診日にどの制度に加入していたかによって、対象となり得る等級の範囲が変わります。 ここでも初診日が関わってきます。

調子のよい日ではなく、平均的な状態で考えます

うつ病は、日によって、時期によって状態に波があることが特徴の一つです。

診察の場で「最近はどうですか」と聞かれ、たまたま調子のよい日だったために「まあまあです」と答える。これが積み重なると、診療録には比較的落ち着いた記録だけが残ります。

判断の材料になるのは、繰り返し起きていること、平均的な状態です。良い日を基準に説明しないよう、意識してください。

なお、診断名によっては、障害年金の認定の対象としての取扱いが異なるものがあります。ご自身の診断名についての取扱いは、個別にご確認ください。


診断書で見られている項目

うつ病で請求する場合、精神の障害用の診断書を主治医に作成していただくことになります。

記載される主な内容

  • 発病から現在までの病歴、治療の経過
  • 現在の症状、検査所見
  • 日常生活能力の判定(複数の項目について、程度が選択されます)
  • 日常生活能力の程度(全体としての評価)
  • 就労の状況
  • 予後についての見込み

主治医に伝えるときの整理の仕方

診断書は主治医が作成するものであり、内容を求めることはできません。 できるのは、日々の状態を正確に伝えることです。

診察時間は限られています。口頭ですべてを伝えるのは難しいため、あらかじめメモにまとめて渡す方法が有効です。次のような項目を、事実として、誇張せずに書き出してみてください。

  • 1日の過ごし方(起床時刻、横になっている時間、外出の頻度)
  • 食事(自分で用意できるか、回数、食べられない日があるか)
  • 入浴・身だしなみ(何日おきか、促されないとできないか)
  • 家事(できること、できないこと、時間がかかること)
  • 買い物・金銭管理(一人でできるか、支援が必要か)
  • 人との関わり(連絡が取れるか、対面が可能か)
  • 通院・服薬(自分で管理できているか)
  • 調子の悪い日にどうなるか(月に何日程度か)
  • ご家族がどのような支援をしているか

ご家族が気づいていることを一緒に書き出すと、ご本人だけでは見落としがちな点が拾えます。

受診の間隔が空いている場合

通院が途切れている期間があると、その間の状態を示す記録が残りません。 これは書類作成の際に難しさとなります。

体調が優れない時期ほど受診が難しくなるのは自然なことですが、可能な範囲で通院を続けることが、結果として記録につながります。


病歴・就労状況等申立書の書き方の基本

診断書とあわせて、ご自身(またはご家族)が作成する書類があります。これが病歴・就労状況等申立書です。

期間の区切り方

発病から現在までを、一定の期間ごとに区切って記載していきます。区切り方の目安は次のとおりです。

  • 受診した医療機関が変わったとき
  • 入院・退院があったとき
  • 就労状況が大きく変わったとき(休職、退職、復職など)

書きにくい期間の扱い

受診していない期間があった場合も、空白にせず記載します。 なぜ受診していなかったのか(症状のため外出できなかった、経済的な理由など)を、そのまま書いて差し支えありません。

診断書との整合を意識する

申立書と診断書の内容が食い違うと、確認に時間がかかる原因になります。書き上げたら、診断書の記載と照らし合わせてみてください。


障害認定日請求と事後重症請求の違い

請求の時期によって、受け取れる時期が変わります。 ここは結果に直結するため、慎重に確認してください。

障害認定日による請求

障害認定日とは、原則として初診日から一定の期間が経過した日を指します。この日の時点で障害の状態が基準に該当していれば、その時点からの請求ができるとされています。

過去にさかのぼって受け取れる可能性がありますが、そのためには当時の状態を示す診断書が必要です。 当時通っていた医療機関に記録が残っていなければ、作成が難しくなります。

事後重症による請求

障害認定日の時点では基準に該当しなかったものの、その後に状態が重くなった場合の請求方法です。

この場合、請求した時点以降の支給となり、さかのぼって受け取ることはできません。 つまり、請求が遅れた分は取り戻せません。

どちらの方法で請求できるかは、当時の資料が残っているかどうかによって変わります。 まずは記録の有無を確認することが出発点になります。


福岡・博多エリアで請求する際のポイント

主治医との関係を大切にしながら進める

福岡市内には精神科・心療内科の医療機関が多くありますが、転院を繰り返すと、それぞれの期間の記録が分散します。

障害年金の請求では、継続した通院の記録が重要な意味を持ちます。やむを得ず転院する場合も、それまでの経過が引き継がれるようにしておくことをおすすめします。

診断書の作成には時間がかかります

診断書の作成には、依頼から受け取りまで数週間かかることが一般的です。医療機関によっては、さらに時間を要する場合もあります。

さかのぼる請求を検討している場合は、当時の医療機関と現在の医療機関の両方に依頼が必要になることもあります。 早めに動き出してください。

窓口の確認と、ご家族による相談

障害基礎年金の請求書は、お住まいの区役所の窓口で受け付けている場合があります。どちらに提出することになるかは、加入していた制度によって異なります。

また、年金事務所の相談は予約制となっていることが一般的です。体調によって外出が難しい日がある方は、予約の変更が可能かどうかも含めて確認しておくと安心です。

ご本人の体調が優れない場合、ご家族だけでご相談いただくこともできます。 当事務所にも、ご家族からのご相談が多く寄せられています。


よくあるご質問

Q. 通院を始めたばかりですが、すぐに請求できますか。

A. 原則として、初診日から一定の期間が経過したあとに請求する仕組みになっています。時期の考え方はご事情によって異なりますので、初診日を整理したうえでご確認ください。今できる準備(通院の継続、記録の保管)から始めていただくのが確実です。

Q. 主治医に「障害年金は難しい」と言われました。

A. 認定を行うのは日本年金機構であり、主治医の見立てがそのまま結論になるわけではありません。一方で、診断書の記載は重要な資料です。ご自身の生活の状況が十分に伝わっているかを整理し直すことが、次の一歩になります。

Q. うつ病の場合、何級になりますか。

A. 病名によって等級が決まる仕組みではありません。日常生活や就労の状況を含めて総合的に判断されます。同じ診断名でも結果が異なることがあるため、一律の目安をお示しすることは差し控えています。

Q. 家事はできています。それは不利になりますか。

A. 「できている/できていない」の二択ではなく、どの程度の負担や援助を伴っているかが問われます。時間がかかる、途中でやめてしまう、家族の声かけが必要といった実情は、具体的に記録しておくことをおすすめします。

Q. 過去にさかのぼって受け取ることはできますか。

A. 当時の状態を証明できる資料が整うかどうかによります。さかのぼる請求ができる場合と、請求した時点以降のみとなる場合があり、受け取れる時期が変わります。資料の有無を確認したうえでの判断が必要です。


まとめ

  • うつ病は障害年金の対象となり得ますが、病名だけで決まるものではありません
  • 確認するのは、初診日・保険料の納付状況・障害の状態の3つです
  • 等級は日常生活の状況から判断されます。「うつ病だから◯級」という決まり方はしません
  • 調子のよい日ではなく、平均的な状態を基準に整理してください
  • 請求の時期によって、受け取れる時期が変わります。早めの確認が有効です

まずは、ご自身の1日の過ごし方を書き出すところから始めてみてください。 それが、主治医に伝える際にも、書類を作成する際にも、そのまま土台になります。


障害年金のご相談・ご依頼は井村社会保険労務士事務所にお任せください


うつ病の状態にあるとき、書類を集め、経過を思い出し、窓口とやり取りすることは、大きな負担です。 その負担が理由で手続きが進まないというお話を、当事務所でも数多く伺ってきました。

ご本人が動けない場合、ご家族だけでのご相談も承っています。

  • 初回のご相談は無料です
  • ご本人・ご家族、どちらからでもご相談いただけます
  • 請求するかどうかを決めていない段階でも構いません
  • ご来所が難しい場合は、お電話・オンラインでもご相談いただけます
  • 主治医への伝え方についても、ご一緒に整理します

福岡市博多区を拠点に、福岡市内および近隣地域の方からのご相談をお受けしています。

無理のない範囲で構いません。まずは、いまの状況をお聞かせください。

福岡市博多区の井村社会保険労務士事務所です。
下記内容等に関して若手社会保険労務士・FPの代表が直接ご対応いたします。
【個人のお客様】
お客様の障害年金の申請サポート、ファイナンシャル相談・ライフプランの作成等ご対応いたします。
私自身、過去にうつ病で精神科に通っていましたので、精神疾患のつらさはよく知っています。
障害年金に関して気になることがありましたら、お一人で悩まずまずはお気軽にご相談ください。
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全国対応可能。長崎県南島原市出身ですので、長崎県の方もぜひお気軽にご相談ください!


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