こんにちは、福岡市博多区の社会保険労務士・FP(ファイナンシャルプランナー)の井村太郎です!
今月(10月)は「脳卒中月間」です!
10月は「脳卒中月間」!
脳卒中患者の約14%は20~64歳の就労世代
今月(10月)は、日本脳卒中協会が知識と理解を高めるために定めた「脳卒中月間」になります。啓発のためにさまざまなイベント等が行われます。
「脳卒中」とは、脳の血管に障害が起きることで生じる疾患の総称で、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが含まれます。
脳卒中発症後、その治療や経過観察などで通院している患者数は約118万人。そのうち、約14%(約17万人)が20~64歳の就労世代であると推計されています。
特に脳出血は30代・40代の方が発症する例も珍しくなく、会社の重要な業務を担っている中堅社員・ベテラン社員がある日突然、脳卒中を発症することも考えられます。
脳卒中を発症しても働き続けることは可能
脳卒中というと、「手足の麻痺や言語障害など大きな障害が残り、もう働くことはできないのでは?」と思われる方も多いのではないでしょうか?
実際、脳卒中罹患労働者の復職率は30~50%程度といわれています。
しかし実は、就労世代などの若い患者においては、適切な治療・リハビリテーションにより、約7割がほぼ介助を必要としない状態まで回復するとされています。
また、残念ながらそこまでの回復に至らなかった場合でも、たとえば通勤や労働時間・業務内容等、障害に応じた配慮があれば、職場復帰・就労継続は十分に可能です。
職場の理解と受入れ体制の整備により、脳卒中を発症したとしても多くのケースにおいて、働き続けることができるといえます。
脳卒中の後遺症で「障害年金」の請求をすることも可能
脳卒中を発症した場合は、障害年金を請求することも可能です。
具体的には、手足の麻痺や言語障害、高次脳機能障害といった脳卒中による後遺障害・後遺症により、日常生活や仕事に支障をきたす場合です。
実際、脳卒中の後遺症には様々な症状があり、特に多くの方が悩まされているのが麻痺(運動、感覚)や言語障害、認知機能の低下など、日常生活に支障をきたしてしまうものがほとんどです。
おわりに
脳卒中を発症した場合、症状が安定した後でも再発予防のための継続した服薬・通院が欠かせません。
そして脳卒中罹患労働者が働き続けるためには、事業所の理解と配慮・支援が必要です。十分な配慮・支援を行うためにも、事業所の規定の整備や脳卒中罹患労働者との情報共有といった対応が求められます。
また、脳卒中発症後、日常生活や仕事に支障をきたす後遺症が残った方については、障害年金の請求を検討されることをおすすめします。
なお、障害年金の請求(申請)手続きは、必要書類も多く煩雑ですし、制度等を理解しないまま進めてしまったがために受給できないケースもありますので、専門家(社会保険労務士)へのご依頼をおすすめします。
当事務所では、様々なケースの障害年金の請求実績がありますので、ぜひお気軽にご相談ください。